今年の夏はあまり暑くなかったけど、私の翼は熱かった。
そこで、ちょっと冷却システムについてまじめに取り組んでみました。
現在、ノートパソコンの冷却システムというと、圧倒的にICファンを使ったものが多く、もはや自然空冷で対応出来るのは、一部のノートくらいで、ノートパソコン内部のCPUを初め、HDD、RAM、電源等、性能向上に従って発熱も増えているのが現状です。
発熱することのデメリットは、使っていて不快感を覚えるというわかりやすいものから、パソコンが熱暴走するとか、部品の寿命が短くなるといった切実なものまであります。
■吸気か排気か?
ICファンを使った空冷方式の場合、大別すれば吸気方式と排気方式の2つがあります。
吸気方式というのは、外気を筐体内部に取り込んで、筐体内部の温度を下げようとする方式で、その逆の排気方式は、筐体内の熱い空気を外部に排出させる方式です。
吸気方式ならば、排気方式に比べて、吸気側に壁があっても吸気を行えますが、排気方式の場合、壁などがあると排気された空気が筐体と壁の間に空気のブロックとして抵抗となって、冷却効率を妨げる原因になります。
ただし、吸気方式では、低い外気をどんどん取り入れるとはいえ、その空気が発熱した部品に暖められ、その空気が筐体内を循環するため、筐体全体が発熱するといったデメリットがあります。
私の翼は当初、吸気方式による冷却を行ってました。
その理由ですが、
1)市販の温度スイッチで制御しようとしたために、内部温度と外気温の差が大きくないといけない。
2)ファンの位置を筐体の底面にしたため、床と筐体のスキマが1mm程度しかなく、排気方式では効率が悪い。
の2点です。
1)に関しては、使用した温度スイッチが50度でON、30度でOFFのタイプだったため、排気方式では、どう考えても筐体内部の温度が30度になるわけないですから、吸気側で使わざる得ませんでした。
2)に関しては、1mmのスキマでは、排気した場合にかえって筐体内に空気が戻されてしまう可能性がありました。
実際に、排気させてもそれほど、冷却されている感じはありませんでした。
ある実験では、筐体と床のスキマが5mm以上ないと、排気ファンの能力を生かし切れないというレポートもあります。
ただし、現時点で、私の翼はゴム足を付けているので、床面と筐体のスキマは5mmを確保しており、排気方式を採用するに値します。
ということで、排気方式で翼を冷却することにしました。
■動作制御をどうするか!
冷却方法を排気にする事は決まりましたが、制御方法をどうするか?というのが次の難関になります。
一番簡単な方法は、スイッチをつけて、手動でOn/Offさせるという方法がありますが、もし、スイッチを入れ忘れたりすると、即、熱暴走になりかねませんし、スイッチをどこに付けるかによって、使いやすいかどうかが決まってしまいます。
ここはやはり温度制御で動作させたいのですが、市販の温度スイッチで、望みのものを探してみてもまず、ありませんし、あったとしても、ノートパソコンなんて、スイッチを取り付ける場所によって、発熱温度も変わってきます。
となると、温度スイッチの条件として、任意の温度でファンを動作出来る事が重要になってきます。
こうなると、温度によってスイッチング動作する制御回路を考えてやらないといけません。
制御回路に関して、色々とWEB上をさまよった所、ある電子工作キット販売のHPでそこの製品の温度スイッチの回路図を発見しました。
この回路は、デスクトップ用のパソコンの冷却用に作られた「温度制御冷却ファン」工作キットのもので、正に、今回の私の要望とあうものでした。
その回路図を参考に作成したのが下図の回路です。

この回路で使用している温度センサは、LM35DZと言われるもので、温度に対応した出力電圧を出すものです。
また、オペアンプはLM358を利用しました。
ただ、この回路を当たり前に作ったのでは、とてもじゃないですが翼に実装することは出来ません。
そこで、ちょっと特殊なやり方で実装することにしました。
それは、「基板を逆さにして部品を実装する」というやり方です。
翼に、こういった部品を組み込む場合、外形寸法を小さく作るというのは当然ですが、問題になるのは厚みです。
この厚みを最小限に押さえるため、蛇の目基板を逆に使って、通常、ハンダ付けをしたときのハンダの盛り厚をなくしました。
また、それにともなって、配線は全てジャンパ線でやることになるのですが、このジャンパが外れないように、ホット
ボンドで、固めてやりました。
これが、ホットボンドで固める前の基板です。

■回路を翼に実装する!
実は、この回路を作った時点で、どこに収納するかどうかを考えてませんでした。(笑)
というのも、上手く動くかどうか判らなかったし、どこまで小さく作れるかどうかが事前につかめなかったからです。
そこで、この作った回路を片手に、翼を分解して、どこに収納するか悩みましたが、CPUの真上のスペースが、ちょうど良かったので、そこに決めました。
ここの場所は、CPUの放熱フィンと筐体のスキマが5mm程度あり、また、CPU放熱フィンの熱を直接、温度センサーで取り込めるので、正に好都合な場所です。
また、前回の改造で、冷却のために3.5mmの空気穴を多数開けてあり、この穴を使えば、動作調整用のボリュームの調整も出来そうです。
回路は翼のメインボードの所にホットボンドで固定しました。(実際には、メインボードと筐体に回路が挟まれて固定されます)

■おまけ(動作音について)
今回の改造工事で、吸気方式で、必需品のメッシュフィルターを取り外しました。
結果、結構うるさかったファンの動作音が半分以下くらいになった感じがします。
折角、冷却出来てもこの動作音が耳障りでは、興ざめですから、この「音」は大切なファクターです。

また、本体内の熱を外部に排気することによって、翼のパームレスト部の温度がかなり低くなりました。
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